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ガラパゴス化を証明してしまった国

80才というお年でここまで頑張った富山の女性。

無念はいかほどかと。 

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長年そばにいたご主人の「どうしても実現してほしかった」のコメントが心に響きます。

引っ越しが多いと
外をいろいろ知ってしまうので
外から見る日本、外から見る富山 、の目線も当然持ち合わせてしまい
時には ”なんにも知らず、地元だけ、日本だけ知っていられたらどんなに気楽だったか” と思う事もあります。
ケンミンショーなんかを見てても
『え、これ、全国的に当たり前じゃないの??』なんて、狭い地元の習慣とかがもうその人の基準になってて
日本国民みんなが知ってるもの、と疑いもしない人たちがたくさん出てくる。
それを見るたび、
”こんなに情報があふれる時代になっても、よそはそうじゃないかも、ここだけなのかも、って思いもしないで過ごせてきたってことか…” と
あっけにとられたり、なかばうらやましくなったり。

夫婦別姓についても、この新聞にもありますが
まだ若い20代の方が『家族なのに家族ではないみたい』と別姓について違和感を口にしてる。
20代ならネットでいくらでも外の情報をとりこめる年代のはずなのに、
平成になってもいかに閉鎖的環境でなんの疑問もなく暮らしてきてるかというあらわれだなぁと
感じました。
日本だけなんですよね、入籍したら同姓に、それもなんとなく夫側の姓に統一するのが普通、って思いこんでる国。
私も結婚当時、なんの疑問もなく、夫側の姓にし、婚家の人になる、という意識だったし
実際、母が「向こうの親御さんの言う通りにしとかれ」という言い方をしたし、今も言います。
”娘を向こうに嫁がせる”という意識です。
ただ、夫側の姓にしたとたん、
世間の舅姑、さらには夫が、
「息子の彼女、妻」
から
「うちの嫁」
扱いをし
「うちのやり方に従って」的になる状況は、なんなんだろう?とは思っていました。
「嫁」なんだから
なんでもあとまわし的な。
私が愕然としたのは
最初の頃の正月に
「嫁」である私にお屠蘇がまわってこなかったこと。
まだちびっこだった息子たちにはつがれていたのに。
あとまわしにした「嫁」の私に、お屠蘇つぐことすっかり忘れられていたようでした。
それは九州で、強烈な男尊女卑地帯だからなのかとあきらめようとしましたが
時間が経っても腑に落ちない出来事でもあったりします(苦笑)。
これが、姓が別であれば、息子の妻はいつまでも「息子の妻」であって
いつまでも第三者的にお互い気を使い合える気もするんですよね〜。



だけどそれから何年か経って知りました。
家制度って、明治に制定されたけど実は昭和20年代には終わってたんだということに。
同姓についても
夫側に、というわけではなく、夫婦で話し合ってとりあえずどっちかに統一、でよかったんだということに。
そう、昭和初期生まれの、まだ家制度をひきずってる母世代に
昭和40年代生まれの自分たちは洗脳されてきたんです。
その自分たちが大人になって
さらにその子世代にまで、まだ家制度があるかのような、夫側の家に”嫁ぐ”という意識を持たせ始めてる。
だから20代の人までも
夫婦別姓に違和感を持ってしまうんだと思いました。
アメリカに住んだら
両親別々の姓で、子どもには父の姓をつけてる家庭があったり
両方の姓を並べてくっつけた名前があったり
同姓にしてるファミリーがいたりとそれぞれでした。
姓がどうあれ、家族は家族。みんな仲良いファミリーとして一体感がありました。
あ、それでいいんだ、と思ったときに
日本はいかに男尊女卑な思想教育を受けてきているか、気づいてしまいました。その時すでに平成でした。

あれから20年以上経って
ようやくこういうことに裁判が判決出すときが来たのかと
感慨深く思っていました。
これだけ海外の状況が情報として入るネット時代にもなったわけだし
こんな頭の固い時代遅れな国、日本だけってわかったことだろうし
きっと違憲判決が出るだろうと思っていました。が、
まさかの合憲。うっそ〜?!と昨夜のニュースをながめました。
今後もまだこの国だけ
明治時代のままの思想でいってしまう。冗談でしょ?と思わずにいられません。

これからできることは
息子達がいつか結婚するときに
「彼女側の姓に統一したい」ともし言われても
『ふたりで決めたんならそれでいいんじゃない?』と言ってあげることかな。
『なんで男側の、うちの姓にしないの?』なんて見苦しくごねないことくらいでしょうか。 
実際、私の地元友人に
家(両家普通のサラリーマン)を継ぐ継がないで両家の親が姓のことでもめて、
最後は妻側(次女)の姓に折れた、という例があります。(夫側は一人っ子長男だった)
 


 

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by yukari  at 10:22
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