沈みがちな日 1
大通りカウンターで図書館の本を返し
焙じ茶買ったとこまではよかった。
せっかくだからランチしてくか、とどこに入るかさんざん迷って迷って。
日頃気になる店はあちこちあるのに
タイミング的にというか気分的にというか食欲的にというか
ここ!と決められないときってある。今日がそう。
おいしいものに出会いたいわりにそれほどたくさん食べられそうにもなく。
結局なんとなく地下鉄の駅にたどりついてしまい
”...帰ってうちでまたありあわせのもんでも...”となったとき
いつも通勤路でみかけて、その突然あらわれた店舗形態の謎が気になってしかたなかったとこを思い出した。
そだそだ、50円と書いてある大判焼きを2つほど買って帰ってうちで食べてみればいいじゃないか、と。
そこは3月に駅構内に突如あらわれた、ピアハーブ大通店という店。
50円と値がついた大判焼きが何種類か並んでて
野菜あり花ありで、ここはいったいなんなんだろう?と横目で見ながらいつも通勤してた。
という意味では
今日は試すのにいいチャンス。と2種類オーダー...と、でもそこからなんとなく実はちょっと、まずったか...?という気もしてた。
だって近くで見ると、
見るからに素人作品。お世辞にも
わーおいしそーとはいえない。遠くから見てたときにはそんな展開は想像しなかった。
目も悪いから普通の大判焼きにしか見えなかった。
「このほうれんそうは今朝うちで採ってきたの」という女性の声に見てみると
プランターかなんかで育てたかのような小さなほうれんそうが。そしてカウンター内には接客に不慣れな男性。
この店は企業からの出店じゃなく、個人経営なのかな??
うちに着く頃にはだいぶおなかもすいてて
”はよ食べたい”状態だったから少しだけ期待はしたのに
大判焼きをひとくちかじって、気分がブルーになった。
50円は大判焼きとしてはたしかに安い値段だと思うが
こんなんで商売しちゃうのか...ってとこに
なんだかひじょーに気分が沈んで
ほんの好奇心で買ってしまった自分にも
2個分100円を無駄にしてしまった(ちょっとあたしには耐えられない味で...)ことにもそうとう落ち込んでしまった。
とにかくこの空腹と不完全燃焼な気分をどーにかせんと。
そのときすでに2時すぎ。