謙虚ということ
今まで何人も夜担当のバイトを補充してきたが、どの人もハードな仕事に耐えられず
すぐ辞めてった。中にはいつのまにか来なくなり、連絡とろうとしても電話に出ないで自然消滅、
そんないい加減な子もいた
というわけで
昨夜から新しく加わったのが
この厨房初、バイト君。君、といってももうすぐ30なので
今までの中では受け答えも一番しっかりしてて
さらに一番安心したのが「礼儀正しい」こと。
教えたことにはよけいなひとことは加えず「はい」
アドバイスにも「はい」
気を使ってもらえば「ありがとうございます」
なにか聞く時には当然敬語。
あたしにしてみればそれはまぁ当然のことだったけど、これまで一緒に働いたバイトや新人にはそれが当然じゃなかったから
ちょっと久しぶりに、あぁまともな人と働ける、と感動に近いものを感じた。
そういう態度でスタートしてくれると指導するみんなもきちんと教えやすいというか
やさしく気持ちよく声かけやすいというか
昨夜はひじょーにきりっとしたいい感じの厨房だった。
年齢的にも彼はこれまで他でも仕事した経験があるんだろうし
やっぱりそういう人は立場バイトでも仕事としてきちんと向かう態度ができてる。
学生バイトとはやっぱちがう。安心感がある。
そういえば
初めの頃、新人社員の子はまだ学生気分が抜けなくて礼儀もいまいちで
腹たったことも多かったけど
気がつけばあれから1年半経って
彼女はこのビシバシ厳しいメンバーの中でだいぶ鍛えられ、
人の前にぬっと手をのばすときも「前、失礼します」と言えるようになり
なにかしてもらったら「ありがとうございます」と大きな声で言えるようになってた。
最近はけっこうきびきび働き、いい戦力にもなってる気がする。社会人として厨房のみんなに育ててもらえてる。
一方で
もうひとりいる女性バイトは彼のような謙虚さがなく
受け答えにいちいちよけいな態度をとる節があって
あきらかにみな心にうつうつとしたひっかかりを抱えはじめてる。
彼女がいない時、やっぱり彼女に対してのそのひっかかりについて
打ち明け合いになったりもする。
本人がいない場であれこれ言われる人というのはやっぱり先輩に対してどこか謙虚さが足りない人。
謙虚さはほんとに大事。