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仕事に向かう姿勢

この厨房(手は機敏に動かしつつもまったく関係ない話で盛り上がる場面たびたび)の中で
寡黙に仕事するあたしはひとりちょっと異質な感じするやろなとは思とった。
でも
これまでの厨房経験上(たいてい男の人が上司で私語できる空気はなかった)
黙って仕事すんのが普通だよな、そういう習慣身に付いちゃったしな、という気持ちがあって
あたしは人にあわすことなく黙々と仕事する。
仕事上の必要最小限の会話しかせん。

ちょっと前までは、あまりに黙っとると周囲がコワいかな思て気をつかって
ヒマなときはどーってことない話題を振ってあげたりして
ちょっとした和みのひとときを作って、あたしはコワくないよという空気もたまにだしたりしたこともあったが
忙しくてそれどころじゃない時間も多いし
しゃべりたい話題も思いつかんようになった。
だいたい
主婦&母という立場の共通の話題で話せる相手がおらん。独身やったり、結婚してても子ども無しやったり。

社員の中でも一番気がきく20代の子がいる。
あたしがふと塩をさがそうとすると、何も言ってないのに察してあたしの前に塩おいてくれたりするし、仕事も手早い。
昨夜、オーダーも落ち着いて
少しゆっくり焼きそば作りにとりかかったあたしのとなりのコンロで
彼女はレバニラを作り始めながらひかえめにあたしに話しかけてきた。

おそらく
最近、とみに寡黙に仕事するようになったあたしの様子が気になってのことやと思う。

「そういえばゆかりさんはKさん(ホール担当のバイト)としゃべったりします?」
「彼女が厨房にはいってきたときにたまにしゃべるくらいかなぁ(今お客さん何人入ってます?ていどの会話)」
「Mさん(新入社員21才)とはあんまりしゃべってないですよね」
「だって、あたしが20才で子ども生んでたとしたら、彼女、まるで娘みたいな感じじゃん。ホールの男の子(23才)なんて
うちの息子の友達みたいな雰囲気やしなぁ。ほんまああいうの友達におりそうやわ」
「そうか〜...子どもさんのほうが年齢近いんですもんね。。。でも、前いたバイトの子(Mさんと同じ21才)とはけっこう話してませんでした?」
「立場上同期のバイト同士だったからね。社員のM さんとは接し方もやっぱちがうよね。(ていうか、もうちょっとしっかりしとったから
前はも少し会話しよういう気にもなれたんかも...)」

まぁとにかく
彼女は気を使ってくれたんやろ。ありがとう。
でもね、
簡単に言うと
仕事中しゃべるのは
衛生的にもよくないから、普通あんまし厨房ではしゃべらんもんながよ。
それはよその厨房行ってみればようわかること。
こんな和やかな厨房のほうが珍しいんよ。。。(上の人が一番ようしゃべっとるし。。。)

仕事ができる、気が利く彼女は社員4年目。よその厨房の経験0。
若いし、ほんまはもっといろんな厨房でいろんな体験したほうがのびるやろうに
なんかもったいないなぁ。。。と内心思ってしまう。
ただ、今のご時世じゃ、仕事みつけるのも、正社員になることも難しい。
この、母体がしっかりした企業での正社員という安定は
あっさり手放せるもんじゃないよな。
うちらの若いころとちがって
残念ながら
野望より好奇心より安定を選ぶ時代なんかもしれん。
だからうっかり変なアドバイスもできん。
というわけで
なにかと黙っといたほうが無難やろ、と毎晩寡黙に仕事しとるわけです。。。

by yukari  at 11:46
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