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今週はがんばる

朝4時半。もう陽射しで部屋は明るくなってて
それでなんとなく目が覚めて
そして夫の布団を見て、寝た気配がないことに気づいた。

そこへ夫が来て「今から寝るの?」と聞けば
「今から寝るよ」と。「んじゃ、おやすみ」と。

徹夜してたのか...。

驚きであたしはそのまま目が覚め、どうせだから起きた。
そしてどうせだから朝ご飯用に珍しくおにぎりなんか作り始め、
どうせだから弁当も作って、

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息子と3人で朝食&見送り後、
どうせだからアップルパイを焼いた。
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今日のおやつ用。

ほぼ3日間病人状態だったあたしは、昨日ようやく回復した。
レバーにほうれんそうにあさりにひじきにプルーンに養命酒に...とにかく必要そうなものは全部体にとりこんで
桜見がてらリハビリのつもりでお日様の下、散歩にでて。
しかし...今回の貧血にはまいったわぁ。

息子の進路の迷走については
おとといさらにぐらぐらと思いもかけない展開になりかけた。けど
正しいかどうかはもう別として、あたしは母として、動物的勘で、
それはどうかと思うぞと阻止したくなった。
ひょっとしたらそのことで息子の別の可能性の邪魔をしてしまったのかもしれないけれど
なんとなく、ほんとになんとなく、うまく言葉にはできないけど、
それを目指すことで息子の将来、あんまり楽しくなさそうだなと思ってしまった。
入学してそうそうから、能面のような顔で、大学卒業後のさらに先に待ち構える超難関試験だけが目標になって、
サークルなんか入ってる場合じゃなくなり、バイトする時間すら惜しくなって、
大学と下宿と往復してひたすらに勉強するだけの大学生活に
なりそうな予感がした。で、またその超難関試験も、受かる可能性は限りなく低く、
受かっても仕事につながりにくい時代になってしまってることをちょうどこないだテレビで見たとこだった。
なんだかグレーな先行きに、気持ち重くなる。

将来の安定のためにとか、将来のそれなりな地位のためにとか、就職に有利そうだからとか、
第三者からの客観的アドバイスから大学や学部を決めるんじゃなく、
自分が何が一番好きなのか、何に興味があるのか、そっちを優先してもらいたいと
あたしは思ってる。

第三者からのアドバイスに従っていればもしかしたらエリートコースをたどるのかもしれない。(ま、それも入れればの話だけど)
そして日本の社会では、その大学のOBにひっぱってもらって就職や昇進で有利に進める場面もあるのかもしれない。
だけど、そんなことのために貴重な大学4年間をつぎこんでほんとに自分のためになるのか?
好きなことがあるなら、それにとことんのめりこむ4年間でいいんじゃないか?
生涯につながる友人を作るチャンスがあるのも大学時代なんだし、
夜を徹していろんな人といろんな場でいろんなこと話したりできるのも
観たい映画をいくつも観に行こかとか
読みたい本をとことん読んでみようかとか
そんな時間を確保できるのもこの期間だけ。
そこからもしかしたら自分の興味とうまくつながる仕事のチャンスをつかめるようになるかもしれない。
好きなことを徹底的にやること、好きなことの世界にひたること、極めることで、
それをさらに自分の武器にするというテもある。

すると息子は言った。

「でも、ほんとに好きなことやってていいのかな」

結局、これが、今の日本の若い子の現実なんだ。
やる前からあきらめる。自分の選択に自信がない。
夢をもつ前に妙に冷めて現実的。
安定ばかり求める。
挑戦しない。失敗をこわがる。

『誰になに言われても気にしないで、好きなことに挑戦しなさいよ!!やりたいことはっきりやりたいっつったらこっちは応援する気満々なんだから!だいたいあんたが仕入れてる情報は少なすぎるし狭すぎるし偏りすぎてる!』


それまで現実味もたずに第3希望にしてて
真剣に調べることすらしてなかった大学を急きょ第1希望として自分の前にぽんと意識することにしたのが1週間前。
そうなるとホームページもすみずみ見ることになり、そうなると気がつくこともあり。
で、
その大学の公開授業を地方3都市で高校生向けにおこないます、という案内がホームページに出てた。
福岡、名古屋、札幌。で、札幌開催日が、その日の1週間後だと気づいて本人すぐ申し込んだ。定員の中に、ぎりぎり入れた。
そうやって勢いつけて申し込んだけれども
おとといまでの数日間、学校の先生に「どうすりゃいいでしょうかねぇ」みたいに相談をしてたようで
学校の先生がたの「やっぱりこれまでの選択がいいんじゃないか?」
「今から科目変えるのはキビシイんじゃないか?」さらには
「それならあっちのほうがいいんじゃないか?」な社会的にはまっとうな意見になびいてよりぐらぐらして
思いもかけない展開になりかけた...とそこにつながる。。。

で。
ぐらぐらしつつも申し込み済みだしということで公開授業を受けに行った昨日。
夕方帰宅した息子に感想を聞くと...。

「自分がアメリカにいたときの、子どものときの、”いいな”と思った感覚、思いだしたよ。先生の授業も良かったし、素晴らしかった。卒業後の進路の話も聞けた。行く前は進路が狭い学部だと思い込んでたけど、そうでもないことがわかったよ。」と。

やっぱよかったなぁ、行って。実際の話聞くのが一番だな。
帰国してからというもの息子は、
正直な感覚をところどころ押し殺しながらうまく折り合いつけて日本の中でどうにかとけこまなくては、と、過ごして来たんだと思う。
昨日息子はあたしに言った。
学校の先生に相談したとき、日本語じゃ的確には自分の気持ちを表現できないことに気づいた、と。
英語話すときは素直な感覚で頭がきりかわってうまく表現して話せるんだ、と。

これでぐらぐらだった気持ちはぴたっとおさまり、
やっと本人も迷いがなくなったようだ。
今日さっそく放課後、その大学の赤本を買いに行ってくる、と。
こっちもこないだまでの言葉にならない不安ともやもや、やっとなくなった。
親としてやっと気持ちよく受験を応援できそうな気がする。

by yukari  at 11:24
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