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夢の3シェフ

息子は学校祭の代休の朝。でも部活で登校。

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選挙が終わってやっとゆっくりあさイチが観れた。嬉しい。

今日はプロ3シェフの料理。あさイチが大好きになったのは
はやいうちからこの夢の3シェフの料理の特集が組まれてたから。
こんな豪華なコーナー、さすがNHK...と思わず唸って、そしてあさイチから目が離せなくなった。

今朝は中華のシェフはレバー炒めを作ってて、素早い手際に、
調理師の学校で、師範台のとこで先生が作って見せてくれるのを、生徒みんなで取り囲んで
わくわくしながら食い入るように見てた昔を思いだした。
そしてあたりまえだけど、日頃居酒屋で作ってるのとはもう全然ちがうレバー炒めで、
ちょっとだけ、気持ちが落ち込んだ。比べることがおかしいんだけど。値段も、店の格もちがうんだし。だけど
コックになりたかった自分としては、その手際から目が離せない!といった尊敬できる師匠のそばで下積みして、
厨房でどんどんいろんなことをまかされるようになる、そんな自分が夢だったなぁ。

ほんとはイタリアンのシェフになりたかった。
でもなにをどうすればいいのか、料理業界の情報が自分にはなさすぎた。
まだイタめしブームも来ない時代。パソコンもない時代。
調理師の学校は和食洋食中華だけの時代。その中にイタリアンのコースがあれば迷わずそっちに行ってた。
結局専門学校の雑誌をさんざんながめて、和食洋食中華+韓国料理が学べるちょっと変わった学校を選んだ。
イタリアンという学科はないんだな、とイタリア料理をあきらめた格好になってしまった。
イタリアに行ってしまうなんていう発想も、どこかイタリア料理店に修行に行ってしまうなんていう考えも、
まったく思いつかなかった。情報がない、選択肢がない、身近に環境が揃ってないというのはこんな風に可能性をせばめるんだなと思った。

北海道に来てみたら、
バスガイドを仕事にしてるお母さんがいて、さすが観光地と感心した。身近なところにそういう仕事を見て育ったからそういう仕事をする選択肢があったということだ。あたしはバスガイドもスチュワーデスも自分の仕事の選択の中に憧れたことも思いついたことも
一度もない。身近なところにそんな職種の人が誰もいなかったからだ。
渋谷を歩いててスカウトされました、と芸能界に入ることにまったく抵抗ない都会の子。それは珍しいことじゃないからだ。
東京は悪い人ばかりで、声かけられたらだまされる、と田舎にいたとき、ずっと信じてた。
地元の安定企業に就職するのが安泰、そういう土地柄で育つと、突拍子もない発想も冒険心も沸かない。
あたしは子どものころから『今日の料理』と『キューピー3分クッキング』を当時たった2局しかなかった富山の民放テレビから
楽しみのひとつとして見つけて、そこからコックへの憧れが始まった。限られたテレビ番組が唯一の情報源だったんだ。。。

環境はともかく、情報はあったほうがいい。情報さえあれば、選ぶということができる。
息子たちは情報がありそうで実は意外にない。学校と部活と塾で忙しくて、いろんな関わりをもつ時間、テレビや本をゆっくり観る時間、憧れの大人を知る時間が確保できない。これもけっこう不幸なことだ。
今できることは、「こういうのがあるらしいよ」と情報を耳にいれてやることかもしれないなぁと思って、ちょろっと言ったら
「それいいね!」と息子が食いついた。なにやったらいいんだろう?どんな仕事目指せばいいのかわからない、どの高校目指せばいいのかもわからない、結局そのわけは、単に知らないだけなんだろうなぁ。
自分の時間がないと、夢を考えることもできやしない。
寝に帰るだけの息子たち、もっと夢ふくらます時間、もたせてやりたいなぁ。

by yukari  at 10:46
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