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不可能はない、と思いつつも...

昨日、学園都市線の単線エリア
(いわゆる札沼線と呼ばれてた時代の名残がまんま残ってるとこ。おまけにここだけ今年6月の電化からも見放され...)の
さびれた駅あれこれを見てまわって
つくづく感じたことがある。
古い=趣や郷愁がある、じゃない。
田舎=のどか、自然が多くて良いところ、じゃない。
そこには、その先の希望がほとんど見えない、若者の活気0の、時代ごと置いてかれ、ほったらかしにされた空間が
ただあるだけ...そんな場合だってあるんだ、ということ。

都会からすれば、自然があるというだけで、空気がきれい、景色がいい、健康的になる気がする田舎。
実際にそういう田舎もたくさんあるから、田舎暮らしに憧れがある。
ほどほど田舎、けど必要充分なものはちゃんとあって、ほんとの田舎とは言えない新興住宅地で育った自分ですら
東京にいた時にはあれが田舎だと思い、都会暮らしに疲れた時には実家周辺の景色に和んだものだ。
でも、そこは大きな勘違い。和めるのは必要充分なものや店はとりあえずあるうえに、うるさいネオンもなく、騒音もなく、空気がきれい、だから。
これがもし、必要充分なものがなかったとしたら?
買い物したくても、何十キロも行かなきゃ店が無いようなとこだったら?
汽車に乗って町に出たくても1日3本しか来ないとしたら?それも駅舎がさびだらけ、蜘蛛の巣だらけだとしたら?
生活のために仕事を、と思った時に、20〜40代向けの職もほとんどないとしたら?
なにより、コミュニケーションとりたくても、似たような年代の人が周囲にほとんどいないとしたら?

ネオンも無く、
騒音も無く、
空気がきれいだとしても、
そこはただ閑散とした、若い人がどんどん都会に流出してくばかりの過疎地。
そこに魅力を見いだして暮らせるのは、生活に困らない蓄えがあって
毎日どこかに出勤する必要もない、たとえ毎日話し相手がいなくても、たとえなんの刺激もなくても
自宅の中だけでひとりでも何日もいられる、不便を極端に好み、
ただただのんびりを望むような人。。。
定年退職後の人ならともかく、
少なくとも、若い人でそんなことが可能な人は今どきいるんだろうか。

あたしは、田舎が好きと言いながら
実家の環境に近いていどのほどよい田舎が結局は好きなんであって
どうしようもなく不便すぎるさびれてせつなすぎる田舎はやっぱり困るかもしれない、と
実はこの春、こっそり自覚してた。
それは、由仁ガーデンでいやされた帰り道。
由仁に遊びに行くと決めたとき、由仁のホームページを見て、移住者向けに土地を120円で売る、というのを目にしてたから
そこの場所も帰りに見てみようと思ってた。
そして実際見に行ってたのだ。それは、なんであたし、札幌のど真ん中、それも高層ビル立ち並ぶようなとこに住むことになっちゃってんだろ、と
いろんなストレスで疲れ切ってたこともあり。
格安で土地が買え、そこに移住する事で今のローンから解放され、のんびり田舎暮らしなんていいじゃんと。

現地に立ち、ここかぁ...とテンションが下がった足で
最寄り駅がどんなか見て、駅前の様子を見て
汽車の本数、行き先を見て。
まず、街へ毎日通勤しなきゃの働き盛りの生活者にはムリ、と悟った。
それから、店のなさに、町の中に仕事がなさそうなことも、若い人がほんまにいないんだな...ということも悟った。
そしてわかった。
『だから移住者をだいだいてきに募集なんだ』 
募集条件は3年以内に完全に住む事、家は店とかにしちゃいけないこと、年代もけっこう若めであること、仕事はあっせんしないので自分で探してほしいこと。。。
それ、無茶すぎない?と思った。若い人に来て欲しいなら、近場に仕事くらい用意してあげないと。それができないなら店くらいさせてあげないと。
言ってることとやってることが矛盾してるよ...。

それから数ヶ月が経ち
昨日のニュースで、土地に何十倍もの応募者が集まって抽選会が開かれ、当選者が決まった様子が流れてた。
その中に東京から来た若くてきれいな女性がいて
「田舎は空気もきれいだし、自然も多いし、夢のようです...これから家に帰って家族会議です!」 とインタビューに答えてた。

一抹の不安...

田舎に憧れてるようだが東京からいきなりそこっていうのは...
まず1クッション石狩に移住して、近所にスーパーだってあるし札幌にはバスや地下鉄で通える、そんなとこでもかなりいろいろ
特に冬は衝撃も大きかったうちらからしても、そしてこれまでいろいろ働いたり見てまわったり観光したり、探検したり、北海道の状況を
わかってきたうちらからしても、
由仁に土地を買い、家を建てて暮らすリスクというのは想像もつき...想像もついたから、無理だな、と思ったわけで...

そこへずいぶんと洗練された印象の東京のお姉さんが、田舎暮らしに憧れて土地を買おうと、それもこれから家族会議とか言ってるし、
大丈夫かぁ?...ニュース見ながらすんごく心配になった。
 

今度、人様の前で北海道移住についてのスピーチをすることが決まってるあたし。
自分たちもかなり能天気に移住生活をスタートさせた手前、これからの人に「やめときな」というつもりはないし
最初の苦労あっての今現在の状況というのも語れるんだけども、
うちらはとりあえず、仕事がなんでもいいからある場所ということにはこだわった。だって仕事がなきゃ暮らせないじゃん。
そしてなんでもいいからと思ってたけども、やっていくうちに条件がより良いほうに行きたくなるのも当然、で札幌の仕事へと
うつっていったわけで。
野草を食べてこもって暮らす覚悟がないなら、まずバイト先だけでも見当つけておかないと
すぐ近隣の市に引っ越すことになるよ、と言ってあげたい...それこそ、由仁ガーデンみたいなとこで働けるんなら、毎日気持ち良く
暮らせるだろうけどなぁ。
 

by yukari  at 12:17
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