富山弁は難しい
昨夜、2009年公開の映画『剣岳 点の記』という映画をテレビでもやると知ったので
観てみた。
今は道路が舗装されてたり登山道ができてたりと、明治の時代とはずいぶんちがう北アルプスだけど
あの当時は日本の中でも最も過酷な山で、測量することが命がけだったようだ。
で。
地元富山の映画ということで、当時は富山じゅうの映画館が満員御礼になるくらいの大盛り上がりになったらしい。
そりゃそうだ、出演俳優も豪華だもの〜。
地元立山、剣岳の美しい景色がスクリーンいっぱいに広がって、冬山の怖さも大迫力で表現されて。
測量隊の人たちには思わず「もういいわいね、登らんでも」と同情したくなるシーンもあって。
特に登山が趣味の人たちが観たら、涙ものの映画。
ところが、あたしはところどころで、ん?ん?と妙なひっかかりがあって、
それが映画全体にちりばめられた富山弁によるものだとわかって、テレビの前でひとり苦笑い。
...方言、一から話すがはホンマに難しいがいね〜ぇ〜。
たぶん方言指導もあったがいろうけど、なーんかどっかおかしいがね〜。
どこ変ながやろ思てよーく聞いとったら、なんでもかんでも『〜ちゃ』つけとっとこが、違和感あるがやわ。
最後の最後、感動の場面、手紙もろて『ありがとうございますちゃ』言われたときには思わずこけてしもたわ。
いくらなんでも『ありがとうございます』は『ありがとうございます』で、それにまで『〜ちゃ』は付けんわ〜。
せめて『ありがと〜え〜』ゆうてくれれば自然やったがいけどな〜...
などと、せっかくのシリアスな映画にも関わらずそういうとこばっか気になって仕方なかったのだった。
結局、富山から24年離れて住んどってもやっぱりあたしは富山弁好きながいねぇ。。。ということを再確認させられた。
あとで知ったが、
公開時、笑いが起こるはずもない場面で、富山の映画館内では笑いが起こったらしい。
たぶん妙な富山弁のとこで、あたしとおんなじように、ん??と思った富山県民が、
客観的に聞く、第三者が使う富山弁に思わず、こそばゆい感じがして笑っちゃったんだろうと思われる。
そういえば、
数年前に観た、高岡が舞台の映画『キトキト』でしゃべってた大竹しのぶさんの富山弁は、
なんかけっこう自然やったなぁ。富山弁をあんだけ自然に話せるなんて、大竹しのぶさんはほんまにすごい女優さんや。
今度氷見が舞台の映画『ほしのふるまち』もあるらしいから楽しみやな。