つい恋しくて
年末に引っ越してからは
今の家の近所の美容院に行くようになって
それまで通ってた美容院エリアに行くチャンスがなくなってた。
今の美容院はこざっぱりとした雰囲気で、オーナーの若いお兄さん&洗髪してくれる助手の女の子ひとりだけという
個人経営の店で
センスの良い店内のこざっぱり感と、冬道でも歩いて5分というその近さが気にいって家族全員お世話になってる。
引っ越しが多かったせいか、
昔から自分ちの近所になじみの店を作りたい思いがあって、家族みんなのなじみの店というのに
強い憧れがある。だからこの店をそういう存在にしたいと思ってる。
さらにお兄さんはルックスもかっこよく、カット技術がかなりいい。
だけどときどき、
以前にお世話になってた店の、きれいなお姉さんに会いに行きたくなるというか、
すっかりなじんだ常連ということで顔見てすぐ受け入れてくれる雰囲気が恋しくなるというか、
髪型のことも相談しやすいし、おしゃべりもしやすいし、
これまでどおり今の自分の希望もきっとすぐ掴みとってくれるはずという期待もあって、
今日は久しぶりに前の美容院に行った。
10ヶ月ぶりだったけどちゃんと覚えててくれてるのがまた嬉しかった。
そして顔なじみのアシスタントや他の美容師さんたちも何人かいるから、
ひたすら歩いてきたあたしが勝手に少し背中が暑くなってて、背もたれから背中はなしたのを見てすぐさま、
「よろしかったらどうぞ」とうちわを差し出してくれたり、
すぐにハーブティーが運ばれてきたり、
「膝掛け外しておきましょう」とエプロンの下の膝掛けも気にしてとってくれたり、
あきらかにクーラーを少し強めに効かせてくれて「少し涼しくなりました?」と聞いてくれたり、
雑誌を常に気にして置いてくれ、雑誌が読みやすいように膝の上に置くクッションまで差し出してくれたりと、
とにかく気のきくことに感動した。
白髪が気になってカラーとカットが目的で行ったけど、
ほんとは最終的には強めにパーマもかけたカタチにしたいんだけどと言えば、
”それならパーマを先にして1週間後にカラーのほうが色抜けしなくていいですよ”ということだったから結局
そうしてもらった。
久しぶりにしっかりパーマかけてもらえて嬉しい。
実はお兄さんのとこで2ヶ月前にかけてもらったけど、すぐとれてしまって、ちょっとだけ不満足な気分だった。
おそらくヘアケアのことを考えて、あまり強くかけなかったんだと思う。
髪をいたわる技術の資格を最近しっかりとられた方だから
髪の健康第一に扱ってくれてるんだろう。
だけど残念ながら、あたしの髪は太いから、けっこうしっかりパーマかけないとすぐとれちゃう、ということを
お兄さんはまだ把握するほどまでにはあたしの髪のことをつかんでいないんだろうと思われる。
まだ10ヶ月のおつきあいだし。
だからなおさら、3年間お世話になって自分のことわかってくれてるお姉さんのところが
急に恋しくなっちゃったのかも。
お兄さん、ごめんね。