親が知らない初耳
昨夜の晩ご飯にかつおのタタキを並べたら息子が
『やった!僕の大好物!』と言った。
え、そーなの?
それ初耳なんだけど。
たぶん成長とともに、より大好きになってきたんだろうけど
そう言われてなんとなく
息子の大好きな食べ物はこれ、という意識が
親として、もうちょっと息子が小さいときの記憶のまま、止まってたんだと気がついた。
いつまでもちびっこじゃないか。
あたしは小さいときからエビ好き。それを親も把握してくれてたみたいで
だからたまに帰省すると『近江市場行って買うてきたぞ』とトロ箱の甘エビを用意しといてくれて
それがとても嬉しかった記憶があるな。てことは、
あたしのエビ好きは結局小さい頃からずーっと変わらなかったってことだなぁ。
だけどよりエキサイトしてたのが
実は正月にお邪魔してた祖母の家で並べられた仕出しオードブルの中の
巨大なエビフライで、
年に一度、ここでしか食べられないとものすごい憧れだったし
タルタルソースつけて、半月切りのレモン無理矢理こすりつけたりしながらほおばるあの瞬間たら、
もう最高のヨロコビだった。だからといって、そこでひとりで2尾以上箸のばしてとって食べた記憶がない。
子どもながらに、これはみんなで分けて食べるもの、という意識で、
自分の皿に1尾とって、まんまるな顔でにこにこしながら食べて、それで大満足してたんだと思う。
なんてけなげ。なんていい子だったんだ、あたし!子どもの特権で無邪気にもっと食べとけばよかった(泣)。
そういえばうちでエビフライはほとんど登場しなかったと気がついて
数年前のあるとき母に『なんで?』と聞いたことがある。そしたら『エビ、高いにか』と。
だから今も
エビフライにはキョーレツな憧れが残ってる。
名古屋はお手頃価格で、庶民は普通にしょっちゅうエビフライの晩ご飯を食べてたりするんだろうか。
どんな感じなんだろう?
大きなエビといっても、エビ天とはまたちがう、エビフライへの憧れ。
なんでも買えてなんでも食べやすくなった時代だから
これだけは永遠の憧れにとっとこう。