そこから浜松町駅近くのあるビルへ移動。
友人おすすめスポットが上層階に。
そこはゆったりした椅子に座れてガラス越しに東京の街を見下ろせるバーで
バーと言っても飲み物や食べ物もいろいろあって
もうここで6時くらいまで飲んでのんびりしよう、と。
飛行機が夜8時だから
6時くらいにビル出て、すぐそこの浜松町駅からモノレールに乗って羽田に行けば
1時間ほど空港内やラウンジでゆっくりできるしね。 完璧。
昼からずーっとなんだかんだ食べて、早めの夕食もどきということでまたここで食べて飲んでしゃべって。
さすがにおなかいっぱい。最近こんなに集中的に食べることなかったなぁ。
なんせ仕事の日は朝晩の2食だけみたいなもんだし。
時間があると思ってもしゃべってたら時間はすぐ経つもので
気がつけば6時。
じゃあそろそろ出ようか。
ビルを出て
浜松町駅までちょっと歩いて
今度はあたしも一緒に改札にsuicaかざして入場。コインロッカーの前に立ち、
さて、出し方はどーすんのかな?あぁ、手順がロッカーの扉に書いてあるね。
1、表示画面上で『荷物取り出し』のとこを押す
表示画面てーのは...あ、なんだちょっと離れたとこにあんのか。はい、押したよ。
2、支払った方法を選択。suicaだったのか現金だったのか
...え?いや、まだお金入れてないんじゃ??(よくわかんないけどsuicaをかざす友人。当たり前だがまだ支払ってないんだから
画面上では無効の表示)
3、暗証番号6ケタを押す。
暗証番号だって。どれ?(友人も、え?という様子。なんのことやら、で、このへんから少し慌て始める)
そして友人は動揺した様子ですぐ駅員さんの窓口にむかった。
あたしは、なんだか状況がよくわかんないぞ??と疑問のほうが強くて
けっこう冷静にロッカーの扉に書かれてる『荷物の入れ方』『荷物の出し方』のそれぞれ手順が5番ほどある表示をとりあえず
さっと目で追ってみた。
入れ方...
1、扉を開ける
2、荷物を入れる
3、扉を閉める
4、画面表示上で支払い方法を選び(suicaか現金か)この段階で支払い
5、暗証番号6ケタが印字された紙が(べろんと画面下から出てる絵が描かれてた)出てくる(荷物取り出しの際にこの番号が必要)
...
出し方...
1、表示画面上で『取り出し』のとこを押す
2、支払った方法を画面上で選択。(支払っていればどっちかで反応があるはず。)
3、暗証番号6ケタを押す(紙が手元にあればそれをみながら押せば問題なし)
4、...このあと、まだなにか書かれてたような気はしたが、あたしはこの段階で、
あー、友人、やっちまったなぁ〜と思った。入れ方の手順の3番目までしかやってないということは...
このあとどういう展開になってくのかな?とあたしは、駅員さんと話し込んでる友人の後ろに近づいていき...
すると友人はあたしに言った。『荷物ね、東京駅にあるんだって!』
へ??
駅員さんから電話番号と東京駅丸の内南口、と書かれたメモを受け取った友人は
『あたし、今からとりに行ってくるから、ゆかりさんここで待っててくれていいから』
へ?一緒に行くよ。東京駅なんて近いじゃん。(ていうか、なんせあたしの荷物なんだからあたしがとりに行かなきゃだよね、どう考えても)
というわけで山の手線に飛び乗り、東京駅へ。
事情がわからないので、よくよく聞いてみると...
荷物入れて扉閉めて、そこでいったんガッチャン、とロックがかかるらしい。ほんとはそこで画面の前に立ち、操作をし、支払いも済ませ、
という手順があったはずが、
友人はガチャン、とロックがかかって扉が開かない様子を確認した段階で、「あれ?お金どうすんのかな?」と思い、
駅員さんに聞きに言った。おそらく友人はあのとき『お金はいつ入れればいいんですか?』というような言い方でたずねたにちがいない。
友人によれば駅員さんは”あとで入れて”と言ったという。想像だが
駅員さんは”荷物入れてから『そのあとで』お金入れて” のつもりだったのでは...。
友人は”あとで”を、荷物取り出す時に、という意味でとらえ、じゃ、今はいいのね、ロックもかかったようだし、と判断。
なんとなくそんな気がした。
要は...扉に書かれてた手順の表示を彼女はまったく見なかったということだね。
そのことに実は
ひとり、つくづくおかしかった。まさかねー、カバンだけ東京駅まで旅しちゃうなんてさ〜、思いもせんしなぁ。
駅員さんの話によれば
ロッカーに荷物いれ、扉を閉めたらしばらくのあいだ、勝手にロックはかかるらしい。
が!
支払いが済んでないとなると、しばらくするとそのロックは自動的に解除。
つまり...開く。
うちらが意気揚々とその場を離れ、フェリーでのんびり浅草に向かってる頃、
次の誰かが荷物をロッカーに預けようと、空いてるロッカーの扉を開けるわね。
そしたらそこに、あたしの黒い手提げカバンが無防備状態、あら、こんにちは、な感じでぽんとあった...
え??...どーゆーこと?これ、どーしよー??? 自分の荷物を入れるに入れられず、とまどう人...
そしてとりあえず駅員さんに「あのー、誰かのカバン、置いたまんまなんですけど...」と知らせ
あらま...ほんじゃ預かります、であたしのカバンは取り出され、
そこのロッカーに、なんとか無事にその人は自分の荷物を入れました、と。
で、あたしのカバンは駅員さんのところに預かられたまんま...じゃなく!おそらくすべてのそういう落とし物や忘れ物は
とりあえず東京駅のどっかに集められるようで、
浜松町から東京駅まで駅員さんの誰かの手によって移動。
そして東京駅のどっかの保管場所にて保管されてたらしい...という流れがなんとなく想像できた。
うちらが旅観光してるまに
あたしのカバンもまさか旅してたなんてなぁ。
なんか笑うなぁ。
内心そう思ったけど、けっこうしょぼんと落ち込んだ様子の友人だったのでそれは言わず、
ま、たいしたもんも入ってないカバン(金めのもんはいっさい無し)だったから、どーでもいいっちゃあどうでもいいというかね〜。
でもそんななぐさめも彼女にはとどかない様子。。。
東京駅南口に向かいながら友人はメモの番号に電話を入れて確認。改札出ないで待ってて、という先方の指定らしかったので
改札内側で立ち、さーどこから誰が持ってくんのかな??ときょろきょろ。そしたら
見覚えのある黒い手提げカバンに荷造りビニールひもが1本ぐるっと結ばれたものを持って来たおじさんが。
あ!
と近づいていくと、すぐ「身分証明のものありますか?」と。
友人が免許証を提示。
あたしゃてっきり、中身についても確認されるんだと思ったら『紐、いらなかったらもらいますよ』と外した紐をおじさんは受け取っただけで
『まぁ、こういうので盗難にあうことも実際あるんでね。あってよかったですね。』と。
たしかになぁ。たまたま親切な人が届けたから盗まれもしなくてラッキーだったよなぁ。東京にもいい人がいるってことで。
そのことになんかちょっとほっとしたな。
浜松町にまた戻り、ようやくモノレール乗り場の改札へ。と思ったらゲート開かず。
しゃあないのでふたりとも駅員さんの窓口側へ。そしたら『北口から入りましたか?北口からだとここは入れないので、suica出してください。』
へ??
ふたりとも自分のsuicaを差し出すと、駅員さんは別の機械にかざし、『はい、これで通れます』と。
どーゆーこと?北口からだとダメって意味わかんないんだけど??
ふたりして疑問のまま、モノレール乗り場に並び、特急に乗って20分で羽田に到着。
7時20分。
つくばに帰るバスが7時半ということで、そこでお別れ。最後バタバタだったけど楽しかったよ〜。あ、そだそだ、たいしたもん入ってないとか言いつつ、
黒いカバンには友人への北海道土産クッキー入れといたんだった。帰りに渡そうと思ってたんだった、と渡した。
そういう意味ではカバンなかったら友人にお土産渡しそびれるとこだったよ。
で、あたしはというと、もうラウンジでくつろぐには微妙な時間だし、
ラウンジ行ったところで飲み物ももう入らないくらいおなかいっぱいだ...保安ゲート通って、もう待ち合いの椅子に座っちゃうか。
で千歳行きの乗り場の待ち合い椅子に座った。7時40分。あと10分でもう案内時間だね、と思いながら図書館の文庫本を読んで待つ。
なかなか案内が始まらない。そして、整備の関係で案内が遅れます、と放送が。
結局、8時発の飛行機が実際に飛び立ったのは8時半だった。